2015年度展示スケジュール

2015年度年間展示スケジュール
空欄

戸栗美術館の2015年度企画展のテーマは「磁器生誕から100年の変遷」。
 日本で初めて磁器が焼成されたのは17世紀初め、現在の佐賀県有田地域です。豊臣秀吉による朝鮮出兵にて多くの朝鮮人陶工が連れ帰られ、有田の泉山の発見で良質な原料を確保でき、朝鮮半島伝播の製磁技術を用いて、日本初の磁器焼成に成功しました。有田地域で生産された磁器は、伊万里港から国内各地に運ばれ、積出港の所在から伊万里焼とよばれました。その生誕からわずか半世紀の間に、品質・技術・装飾の向上を研鑽した結果、多様な用途に応える産業に発展し、有田地域は日本一の大窯業地となりました。
伊万里焼は、誕生から約100年の間、時代の要求に合わせてその様式を変化させました。17世紀初め、技術の未熟さがうかがえつつも素朴な魅力のある初期伊万里様式。17世紀中期に入り導入された濃厚な色絵の古九谷様式。17世紀後半に輸出の隆盛を迎え、ヨーロッパの人々を魅了した柿右衛門様式。絢爛豪華な元禄文化を反映させた古伊万里金襴手様式。そして、伊万里焼の技術を昇華させ、献上品として特別に生み出された鍋島焼。
本年度は、当館所蔵の伊万里焼・鍋島焼の名品の数々を、年代順に各様式の特徴にそってご紹介することで、その創始期から品質・技術・装飾共に最も完成度の高い元禄期までの約100年を通観できる企画展示となります。 また、それらを生み出した製造窯や佐賀鍋島藩との関わりなどもあわせてご紹介致します。

◆2015年4月4日(土)~6月21日(日)

『初期伊万里展』


◆2015年7月4日(土)~9月23日(水・祝)

『古九谷展』


◆2015年10月6日(火)~12月23日(水・祝)

『柿右衛門・古伊万里金襴手展』


◆2016年1月7日(木)~3月21日(月・振休)

『鍋島焼展』