開館30周年記念特別展 柿右衛門展

■会期 2017年4月1日(土)~5月14日(日)
■開館時間 10:00~17:00(入館受付は16:30まで)
※会期中無休
※今展会期中は毎週金・土は20時まで開館いたします。
(最終入館は19時30分まで)

■展示解説日程:
第2・第4水曜 午後2時~ (4月12・26日、5月10日)
第2・第4土曜 午前11時~ (4月8・22日、5月13日)

 出展作品リスト


展覧会概要


酒井田柿右衛門家に伝わる「赤絵初りの覚」によれば、初代柿右衛門が赤絵の焼成に成功し、1647(正保4)年には、製品を長崎で売ったといいます。その後1670年頃には「濁手(にごしで)」と呼ばれる乳白色で暖かみのある白磁に、華やかな赤の上絵具を主とした絵付けを施した「柿右衛門様式」と称される作品群が成立します。この柿右衛門様式の作品は、ヨーロッパにおいて絶大な人気を誇りました。しかし、輸出事業の縮小に伴い、「濁手」素地の製法は18世紀のうちに失われてしまいます。
 失われてしまった「濁手」素地の製法を戦後に復興したのが、12代・13代柿右衛門氏です。つづく14代柿右衛門氏は先代達よりその技術を受け継ぎながら、写生に依った新しい感覚の作品を制作されました。そして2014年には15代が当代酒井田柿右衛門を襲名され、伝統を守りながらも現代に調和する作品を次々と生み出されています。
 開館30周年記念特別展となる今展では、15代酒井田柿右衛門氏の新作をお披露目し、さらに、近現代の歴代柿右衛門氏の優品や、当館所蔵の江戸時代に作られた柿右衛門様式の作品を展示いたします。江戸時代より伝わる技術を継承しながらも、次世代への新しい展開をみせる、柿右衛門のすべてをお楽しみください。



展示構成


・特別展示室
酒井田家古文書・江戸時代の窯の変遷・土型
 
・第1展示室
十五代酒井田柿右衛門氏と近現代の柿右衛門氏
 
・ロビー
十四代酒井田柿右衛門氏のデザイン画・十五代酒井田柿右衛門氏の型紙
 
・第2展示室
江戸時代に作られた柿右衛門様式の伊万里焼


鑑賞のポイント


①2014年に襲名された十五代酒井田柿右衛門氏の新作を出展

2014年に襲名された十五代酒井田柿右衛門氏の新作を3点出展しております。中でも「濁手 桜文 壺」は通高57.2㎝と最大級のもので、日本では当館でしか見ることができません。単体ケースに展示いたしましたので360度新作をご鑑賞頂けます。


②近現代の歴代酒井田柿右衛門氏の優品を一堂に公開

近現代の歴代柿右衛門氏、十一代から十五代までの作品を展観することができます。伝統の中に垣間見る、各代の個性をご堪能ください。


③当館所蔵品を中心とした江戸時代に作られた柿右衛門様式の伊万里焼を展示

伊万里 色絵 牡丹文 瓶
色絵 双鶴文 輪花皿
伊万里(柿右衛門様式)
江戸時代(17世紀後半)
口径22.5㎝

戸栗美術館の館蔵品を中心に、典型的な柿右衛門様式の丁寧な作行の製品から染付併用の製品、輸出先である西欧の需要に応じた様々な器形の作品を展示しております。
また、ドイツ・マイセン窯による柿右衛門写し製品も、同意匠の伊万里焼と併せて出展中です。
江戸から当代まで「柿右衛門」を通観する展示となっています。



第3展示室同時開催「磁器生誕から100年の変遷」


 伊万里焼の創始期に焼かれた初期伊万里から最も完成度の高い元禄年間までの100年の変遷を各様式の特徴に注目しながらご紹介いたします。柿右衛門様式の初出展作品を含む約25点を展示いたします。柿右衛門展と併せてご覧ください。
  伊万里 染付 扇面文 鉢
初出展作品
色絵 鶏置物
伊万里(柿右衛門様式)
江戸時代(17世紀後半)
左:高34.0㎝ 右:高32.0㎝



●プレス・広報ご担当の方へ
展示予定作品の画像データ等ご用意しております。
取材は随時受け付けておりますので、下記の問い合わせ先へご連絡いただき、掲載媒体・取材内容についての企画書をお送りください。内容を検討し、追ってご連絡いたします。

●PDFファイルをダウンロードしてご覧いただけます。

  『開館30周年記念特別展 柿右衛門展』プレスリリース
  写真借用申請書

【お問い合せ先:公益財団法人 戸栗美術館】
TEL:03-3465-0070
FAX:03-3467-9813