18世紀の古伊万里―逸品再発見Ⅱ―展

■会期 2017年9月15日(金)~12月20日(水)
■開館時間 10:00~17:00(入館受付は16:30まで)
※毎週金曜は10:00~20:00(入館受付は19:30まで)
■休館日 月曜
※9月18日・10月9日(月・祝)は開館、9月19日・10月10日(火)は休館。
※毎月第4月曜はフリートークデーとして開館
□特別入館日
・9/18(月・祝/敬老の日)は、65歳以上の方は入館料無料。
 ※受付にて年齢のわかるものをご提示ください。
・10/14(土)は、当館創設者 戸栗亨のメモリアルデーのため、無料観覧日となります。
 なお、当日は展示解説を2回行います(午前11時~/午後2時~)。
 出展作品リスト


展覧会概要


17世紀に誕生・技術革新を果たし、製造技術が頂点に達した伊万里焼。それらの名品の数々は大名など限られた人々が楽しむ高級品でした。続く18世紀は伊万里焼を使用する裾野が広がり、高級品から廉価品まで、使う人に合わせた幅広い製品が生み出された時代と言えるでしょう。たとえば、西欧の王侯貴族たちが室内調度品として愛好したのは、より大型化された壺や皿。対して、元禄の好景気に沸いた日本国内において、富裕な町人層がハレの日に好んで用いたのは金彩が眩い金襴手の食器でした。また、食文化の発展に伴い、使い勝手の良い染付の皿や碗などの組食器が量産されるなど、18世紀には時代の流行や使用者の嗜好に合わせて工夫を凝らした様々な製品が世に送り出されました。その結果、伊万里焼はより多くの人々の暮らしに身近な存在となったのです。今展では高さ70㎝を超える大型壺から手のひらに収まる手塩皿まで、初出展を含む約80点を展示。それらの器形や意匠などを比較しながら、人々を惹きつけた18世紀の伊万里焼の多様な魅力を再発見します。



展覧会詳細と主な出展作品


海外で人気を博した大型の伊万里焼


海外へ輸出された伊万里焼は、実用のみならず、室内に飾る調度品としての用を求められました。そのため17世紀末頃からは、ひと際大きく、見栄えのするものが製作され、西欧の王侯貴族の心を捉えていきます。沈香壺(じんこうつぼ)と呼ばれる鐔付きの蓋を伴う壺や、区画割りした文様構成の皿など、輸出向けの古伊万里金襴手様式の中でも、代表的な大型品を展示いたします。

元禄文化を象徴する華やかなうつわ


17世紀末頃から好景気に沸いた国内でも、華やかな古伊万里金襴手様式のうつわは上流階級や富裕な商人たちに人気がありました。眩しいほどの金彩や細密な描き込み、工夫を凝らした構図は、17世紀に培ったノウハウを集約した伊万里焼のひとつの到達点と言えるでしょう。



茶懐石やハレの日の宴席で活躍した組食器

「茶懐石や大勢が集まるハレの日の宴席では、組食器の皿や碗が重宝されました。金彩の入ったものから、染付一色のものまで、器形や意匠に工夫を凝らした多様な伊万里焼をご覧ください。



伊万里焼の定番文様、唐草

唐草は、その連続して繋がる様子に子孫繁栄や長寿などのイメージが重なり、吉祥の意味合いを持つ文様として、とくに18世紀以降は口縁のみならず、主役としてうつわの全体に盛んに描かれるようになりました。




同時開催


第3展示室「磁器生誕から100年の変遷」

伊万里焼の創始期から元禄年間までの100年を年代順にその様式の特徴にそってご紹介いたします。伊万里焼の技術を昇華させ、徳川将軍家への献上を目的に創出された鍋島焼も展示。


特別展示室「九州のやきもの 志田焼」

志田焼は佐賀県嬉野市塩田町志田で江戸時代後半に生産されていたやきものです。今展では当時の需要や嗜好を反映した志田焼の魅力をご紹介いたします。


1階やきもの展示室「第4回 たなかふみえ作品展」

今の生活にも溶け込む伝統文様を描いた器を制作しています。 第4回目となる今回の作品展は色絵を用いた華やかな器を中心に展示いたします。


会期中のイベント

■展示解説日程:
 第2・第4水曜 午後2時~  (9月27日、10月11・25日、11月8・22日、12月13日)
 第2・第4土曜 午前11時~ (9月23日、10月14・28日、11月11・25日、12月9日)
 ※10月14日(土)、当館創設者 戸栗亨メモリアルデーは、11時と14時の2回、展示解説を行います。
■フリートークデー
 毎月第4月曜日(9月25日、10月23日、11月27日) 10:00~17:00(入館受付は閉館30分前まで)
→フリートークデーの詳細はこちらをご覧ください。
■とぐりの学芸員講座(要事前予約)
 10月30日(月) 午後2時~ 黒沢愛(GM/学芸員)「鍋島焼と江戸の遺跡」
 11月20日(月) 午後2時~ 木野香代子(アドバイザー・学芸員)「染付のはじまり~中国元時代の青花磁器について~」
 12月11日(月) 午後2時~ 小西麻美(学芸員)「古伊万里の文様~中国版画との関係~」
→ お申し込み方法はこちらをご参照ください。皆様のご応募お待ち申し上げております。

●プレス・広報ご担当の方へ
展示予定作品の画像データ等ご用意しております。
取材は随時受け付けておりますので、下記の問い合わせ先へご連絡いただき、掲載媒体・取材内容についての企画書をお送りください。内容を検討し、追ってご連絡いたします。

●PDFファイルをダウンロードしてご覧いただけます。

   『18世紀の古伊万里―逸品再発見Ⅱ―展』プレスリリース
  写真借用申請書

【お問い合せ先:公益財団法人 戸栗美術館】
TEL:03-3465-0070
FAX:03-3467-9813