現在開催中の展覧会



花鳥風月―古伊万里の文様―

■会期:2024年1月7日(日)~3月21日(木)
■開館時間:10:00~17:00(入館受付は16:30まで)
※金曜・土曜は10:00~20:00(入館受付は19:30まで)
■休館日:月曜日・火曜日
※1月8日(月・祝)、2月12日(月・振休)は開館
■入館料:一般1,200円/高大生500円
※中学生以下は入館料無料。
※1月7日(日)~1月31日(水)まで新成人は入館料無料。
※上記の内容は予告なく変更となる場合がございます。
予めご了承くださいませ。

・今展覧会のチケットをオンラインで事前にご購入いただけます。
MY Bunkamura(外部サイト)
https://my.bunkamura.co.jp/ticket/ProgramDetailMuseum/index/4693#4693box
※一般、高大生のみ。払い戻し、券種変更不可。各種割引はご利用いただけません。
※オンラインチケットのご購入にはMY Bunkamuraへの会員登録が必要です。
 出展作品リスト  


展覧会趣旨


 日本のやきもの史の中で、初の国産磁器として誕生した伊万里焼は、器面に筆で文様を描くことを施文方法の主流としました。江戸時代を通じて佐賀有田を中心とした地域で作られ、需要者の流行を反映しながら、様々な文様をあらわしていきました。その表現は一筆ごと丁寧に描かれているものから、略筆で判別が難しいものまで多岐にわたります。ひとつひとつのモチーフを紐解いていくと、中国文化の受容に加え、国内で脈々と培われてきた日本文化の独自性を垣間見ることができます。今展では古伊万里の文様から花・鳥・風景・月に注目。2つの展示室をそれぞれ「花鳥の間」、「風月の間」として、四季折々の花鳥文、風情溢れる山水文のうつわをご紹介いたします。約80点の趣深い古伊万里をご堪能ください。



主な出展作品


◇見どころその1 約80点の古伊万里を文様モチーフごとに展示

 花鳥風月とは、自然の美しい風物、あるいは風雅な趣を楽しむ風流な行いを意味します。日本初の国産磁器として江戸時代に誕生した伊万里焼では、誕生間もない17世紀はじめの頃から、花鳥あるいは山水といった自然の風物を文様装飾のモチーフに採用してきました。今展では古伊万里の文様から花・鳥・風景・月に注目し、どういったモチーフが選択され、描かれてきたのかを紐解いていきます。


色絵 鴛鴦文 捻花皿
伊万里(古九谷様式)
江戸時代(17世紀中期)
口径29.0㎝

見込に夫婦和合の象徴である鴛鴦(おしどり)と吉祥の松竹梅をあらわした皿。伊万里焼には吉祥意を見い出せる花鳥のモチーフが見られます。


染付 花鳥文 角瓶
伊万里
江戸時代(17世紀後半)
高25.4㎝

梅と椿を2面ずつ描いた角瓶。うち1面には梅の木に留まる鳥をあらわしています。


色絵 花卉文 鉢
伊万里
江戸時代(17世紀末~18世紀初)
口径22.6㎝

山桜に椿、赤い実をつけた万年青のある庭園景。冬から春にかけての季節のうつろいが感じられます。



◇見どころその2 初出展作品「染付 双鷺文 皿」

 伊万里焼の文様の中でも鷺は初期から幕末まで繰り返し登場するモチーフです。「染付 双鷺(そうろ)文 皿」は初期作品の中でも丁寧な作りの優品。今展では本作を初出展いたします。月下に双鷺が仄々と浮かび上がる抒情的な文様をお楽しみください。


染付 双鷺文 皿
伊万里
江戸時代(17世紀前期)
口径21.0cm



◇見どころその3 古伊万里にみる山水文の世界

 当館では山のある風景が描かれているものについて、「山水文」と呼んでいます。モチーフとしては絵画作品の印象が強い山水ですが、伊万里焼の場合は基本は曲面にもあらわされ、立体ならではの構図が見どころです。 今展では山水文の描かれた伊万里焼の魅力を、第2展示室を一部屋丸ごと使ってご紹介いたします。


染付 山水文 水指
伊万里
江戸時代(17世紀前期)
口径15.7cm

月の浮かぶ山水景を描いた水指。胴部のくびれから上部を遠景として山や月を、下部裏面を近景として水辺に浮かぶ帆船を描いており、器形を生かした構図で遠近感をあらわしています。




同時開催


◇第3展示室「干支セレクション 龍」

 一部屋丸ごと龍尽くし!
2024 年は辰年。龍は鱗蟲(りんちゅう)の長であり、四霊に数えられる霊獣。雲を起こして雨を呼ぶとされ、威厳のある形姿も相俟って吉祥とされています。今展では戸栗美術館収蔵品のなかから龍文様の作品約 30 点を出展。中国・景徳鎮(けいとくちん)官窯による皇帝専用の五爪二角の龍をはじめ、古伊万里にみられる蛇のような容姿の螭龍(ちりゅう)など龍文様の豊かなヴァリエーションをお楽しみください。
・新年企画といたしまして、「干支セレクション 龍」(第3展示室)に限り作品写真の撮影が可能です。


色絵 赤玉雲龍文 鉢
伊万里
江戸時代(17世紀末~18世紀初)
口径25.8cm


◇やきもの展示室「戸栗美術館の展示と作品保存」

 文化財を守り伝えることは、美術館の大事な役割です。しかし、作品の展示公開は保存の観点からするとリスクを伴う行為といえます。ここでは、東洋陶磁専門館である戸栗美術館が行っている、作品を守りながら展示するための工夫をご紹介いたします。



◇特別展示室「江戸時代の伊万里焼-誕生からの変遷-」


本展会期中の催し物のご案内


◇展示解説 『花鳥風月-古伊万里の文様-』の見どころ

 2階展示室にて、主な出展作品の見どころをご紹介いたします。
■1月20日(土)・2月24日(土) 各日14:00~(約45分)
■参加料無料(入館券を別途お求めください)
■予約不要


◇ラウンジ&ギャラリートーク「古伊万里の文様―中国文化受容のその先へ―」

 前半は1階ラウンジにて江戸時代に人々に受容された中国文化が古伊万里の文様に与えた影響についてお話しし、後半は2階展示室にて展示解説を行います。
■3月11日(月) 14:00~(約120分)
 ※当日はご予約の方のみご入館いただけます。
 ※13時30分開館、17時00分閉館です。
■先着30名様
■参加費 一般1,500円(税込)(入館券を別途お求めください)
 年間パスポート会員1,200円(税込)
■要事前予約
 ※下記予約サイトからお申込みください(受付開始2024年1月7日10:00~)。
 《ラウンジ&ギャラリートーク予約サイト》
  https://airrsv.net/toguri-reserve/calendar/




●プレス・広報ご担当の方へ
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  『花鳥風月-古伊万里の文様-』プレスリリース
  写真借用申請書

【お問い合せ先:公益財団法人 戸栗美術館】
TEL:03-3465-0070