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現在開催中の展覧会



開館35周年記念特別展
鍋島焼―200年の軌跡―

■会期:2022年4月1日(金)~7月18日(月・祝)
■開館時間:10:00~17:00(入館受付は16:30まで)
※金曜・土曜は10:00~20:00(入館受付は19:30まで)
■休館日:月曜日・火曜日
※5月2日(月)・5月3日(火・祝)・7月18日(月・祝)は開館。
■入館料:一般1,200円/高大生500円
※中学生以下は入館料無料。
※会期等は予告なく変更となる場合がございます。
予めご了承くださいませ。
 出展作品リスト
 ポスター


展覧会趣旨


 2022年、戸栗美術館は開館35周年を迎えます。開館以来、陶磁器専門美術館として所蔵品によって展覧会を企画してまいりました。当館の所蔵品のうち、大きな一画を占めているのが鍋島焼です。精巧に作られた磁器であり、当館創設者 戸栗亨が好んで蒐集したやきもののひとつです。
今展では、江戸時代の約200年間に及ぶ鍋島焼の歩みを、盛期を中心に、成形や装飾の技法、技術に注目してご紹介いたします。佐賀鍋島藩が威信をかけて製作した鍋島焼、約80点をご堪能ください。



主な出展作品


◇17世紀後半:試行錯誤の時代

 鍋島焼のはじまりは、17世紀後半から。磁器の製作技術自体は、佐賀鍋島藩領内有田で誕生した伊万里焼で既に培われており、差別化を図るために、より高い技術での製作、そして、献上や贈答に相応しい意匠とそれを表現するための技法が探求されていたようです。
瑠璃銹釉染付金銀彩 草子形皿
鍋島
江戸時代(17世紀後半)
口径13.5×11.2㎝
  戸栗美術館所蔵

 草子をかたどった小皿。大川内鍋島藩窯(おおかわちなべしまはんよう)以前の鍋島焼の窯と目されている日峯社下窯跡(にっぽうしゃしたかまあと)から、同形の白磁片が出土しています。糸切り成形と呼ばれる、粘土塊から糸で板状に粘土を切り出し、型にかぶせて叩いて変形させる技法で形作られています。このほか、瑠璃釉(るりゆう)や銹釉(さびゆう)、金銀彩、紗綾形文(さやがたもん)の陽刻なども、盛期の鍋島焼作品には見られない成形や装飾の技法です。



色絵 亀甲椿文 皿
鍋島
江戸時代(17世紀後半)
口径19.9㎝
戸栗美術館所蔵

 丁寧な裏文様や高い高台にめぐらせた高台文様に、鍋島様式の萌芽が見られますが、浅い器形や裏文様の花唐草の描き方、高台の雷文、緑色で塗る部分の周囲を赤色で輪郭線を引く点に前期の特徴があらわれています。



◇17世紀末期~18世紀初頭:鍋島焼の最盛期

 17世紀末期から18世紀初頭にかけては、江戸時代の鍋島焼約200年間の歩みの中でもとくに優れた作例が残された時代。その特徴は、鍋島様式としてまとめられています。皿鉢類は木盃形(もくはいがた)と呼ばれる深い皿に高い高台が付く器形が基本で、大きさには規格性が見られ、高い高台に高台文様、裏面は三方に裏文様をめぐらせます。色数は青・赤・黄・緑の最大四色、輪郭線は基本的に青色で、赤色で塗りつぶす部分のみ赤色にするなどの特色が挙げられます。

色絵 毘沙門亀甲文 皿
鍋島
江戸時代(17世紀末〜18世紀初)
口径20.1㎝
戸栗美術館所蔵

 最盛期の特徴がよくあらわれた皿。青地に花文、黄色地に葉文、赤地に桐葉文と、3パターンを組み合わせた毘沙門亀甲文(びしゃもんきっこうもん)を敷き詰め、全体を丸く切り取ったような面白い意匠です。肥痩のない線描や、ムラやはみ出しの無い塗りつぶし、墨弾き(すみはじき)と呼ばれる鍋島焼十八番の白抜き線描など、高度な技術が遺憾なく発揮されています。



染付 牡丹文 皿
鍋島
江戸時代(18世紀中期)
口径32.6㎝
戸栗美術館所蔵

 青一色で牡丹を描いた尺皿。享保11年(1726)以降は、倹約令の影響を受けて、色絵の鍋島焼を献上することは控えられるようになりました。そこで、主流となったのが染付(そめつけ)と言う青色の絵付けや、青磁と呼ばれる青緑色の釉薬を用いた作品。前期から作られ続けてはいましたが、メインで製作されていきます。



◇18世紀後期:新たな器形や意匠

 安永3年(1774)、徳川幕府の意向を受けて、新たな器形や意匠の鍋島焼が製作されました。それは、角皿や舟形皿など、木盃形とは異なる器形。また、意匠においても植物文に加えて金魚文や山水文などが登場することとなりました。こうした変化もありましたが、19世紀後半には鍋島藩窯はその歴史に幕を下ろしました。

染付 蝶文 捻花皿
鍋島
江戸時代(19世紀)
口径21.0cm
戸栗美術館所蔵

 轆轤(ろくろ)による成形の後、型に押し当てて捻花形とした皿。前期も変形皿が製作されていましたが、糸切り成形によるものが多かったのに対し、後期では轆轤型打ち成形が多用されています。本作は大奥向けであったと考えられており、皿全体を花に見立て、そこに集まる蝶を描いた情緒豊かな作品です。




同時開催


◇第3展示室「江戸時代の伊万里焼―誕生からの変遷―」

 江戸時代初頭に誕生した伊万里焼は、技術の発展や時代の変化に合わせて様式が移り変わっていきます。製作技術の発展や社会情勢の変化をご紹介しつつ、年代毎の様式の変遷を追いながら江戸時代の伊万里焼を通観いたします。



◇やきもの展示室「中島瞳作品展」

 第55回西部伝統工芸展入選の「染付連環文蓋物」(右画像)のほか、花瓶や大皿など、幾何学文様で隙間なく絵付けを施した作品を展示いたします。鍋島焼の装飾や有田の伝統文様を元にしながらも、異国的な雰囲気すら漂う意匠をお楽しみください。



本展会期中の催し物のご案内


◇ラウンジトーク「鍋島焼入門」

 1階ラウンジにて、スライドや陶片などを使って鍋島焼鑑賞のいろはをご紹介いたします。入館券をお求めの上、ご自由にご参加ください(予約不要)。
■6月18日(土) 10時15分~(約45分)
■先着20名様
■参加費無料


◇ラウンジトーク「『鍋島焼―200年の軌跡―』の見どころ」

 1階ラウンジにて、スライドを使って展覧会の見どころをご紹介いたします。入館券をお求めの上、ご自由にご参加ください(予約不要)。
■5月28日(土)・7月6日(水)各日10時15分~(約45分)
■先着20名様
■参加費無料


◇ラウンジ&ギャラリートーク「鍋島焼の歴史と変遷―技術・技法を中心に―」

 前半は1階ラウンジにて鍋島焼の歴史や変遷をご紹介し、後半は2階展示室にて展覧会の展示解説を行います。
■6月27日(月) 14時00分~(約120分)
※終了後は17時00分までご観覧いただけます。 ■先着20名様
■参加費 1,800円(税込)(入館券を別途お求めください。)
■ご参加の方には鍋島焼小図録(2022年4月新刊)を贈呈いたします。
■要事前予約
※下記予約サイトからお申込みください(受付開始4月1日10時00分~)。
《ラウンジ&ギャラリートーク予約サイト》
https://airrsv.net/toguri-reserve/calendar/


◇アート&イート 戸栗美術館 × シェ松尾

 戸栗美術館にて鍋島焼をご鑑賞いただいた後、シェ・松尾松濤レストランにて佐賀県産の食材を使ったフレンチをご堪能いただけます。詳細は、チラシ(右)をご覧くださいませ。
■4月29日(金・祝)~5月3日(火・祝)、5日(木・祝)
■10時20分 戸栗美術館集合
 10時30分 作品鑑賞会と学芸員による解説/自由観覧
 12時00分 シェ松尾に移動/ランチ
 14時00分 解散予定
 ※現代のやきもの作家・中島瞳氏による角形小皿のお手土産がございます。
■佐賀県産の食材を使った特別メニューをご提供いたします。
※ワンドリンク付(シャンパン又はノンアルコールスパークリング)
■各日先着10名様
■参加費17,500円(税込)
■要事前予約
 ※下記予約サイトまたはお電話(03-3465-0086/専用回線)
  にてお申込みください。
  《アート&イート 戸栗美術館×シェ松尾予約サイト》
   https://airrsv.net/toguri-event/calendar/
 ※アレルギーやご不明点のある方は、お電話にてお問い合わせ・お申し込みください。




●プレス・広報ご担当の方へ
プレスリリースに掲載の作品および展覧会ポスター画像データをご用意しております。また、メディア関係者の方のご取材を随時承っております。ご希望の方は下記までお問い合わせください。

●PDFファイルをダウンロードしてご覧いただけます。

  『開館35周年記念特別展 鍋島焼―200年の軌跡―』プレスリリース
  写真借用申請書

【お問い合せ先:公益財団法人 戸栗美術館】
TEL:03-3465-0070
FAX:03-3467-9813