古伊万里の「あを」-染付・瑠璃・青磁-

Colors of Ko-Imari especially Blue and white, Blue glaze and Celadon glaze

■会期:2023年7月7日(金)~9月24日(日)
■開館時間:10:00~17:00(入館受付は16:30まで)
※金曜・土曜は10:00~20:00(入館受付は19:30まで)
■休館日:月曜日・火曜日
※7月17日(月・祝)、9月18日(月・祝)は開館
■入館料:一般1,200円/高大生500円
※中学生以下は入館料無料。
※上記の内容は予告なく変更となる場合がございます。予めご了承くださいませ。
・今展覧会のチケットをオンラインで事前にご購入いただけます。
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※一般、高大生のみ。払い戻し、券種変更不可。各種割引はご利用できません。
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展覧会趣旨


 「あを」とは主に青、緑、藍など広い範囲の色を指す古語。江戸時代に作られた伊万里焼(いまりやき)の「あを」の装飾には、青緑色の青磁(せいじ)釉、藍色の瑠璃(るり)釉などの色釉、青や緑の上絵具、白い素地に青色の文様を施す染付(そめつけ)の呉須(ごす)絵具などが挙げられます。特に、染付の青色の技法は、草創期にあたる17世紀前期から技術を研鑽し続け、江戸時代が終わるまでの約250年を通じて豊かな表現がみられます。絵具の精製技術の向上や当時の需要者層の流行に則った色調の変化が見られることから、染付の青色はその時代を映す鏡ともいえるでしょう。今展では染付の青色を中心に瑠璃釉の藍や青磁釉の青緑、上絵具の青や緑といった「あを」の変遷をご紹介いたします。時の流行や技術の発達とともに変化する古伊万里の「あを」をご堪能ください。



見どころ


◇古伊万里の「あを」作品、約80点出展

 古伊万里とは、江戸時代に佐賀鍋島藩領の有田を中心とした地域で焼造された伊万里焼を言います。今展では、染付の青色を中心に瑠璃釉の藍や青磁釉の青緑、上絵の具の青や緑といった「あを」の装飾をもつ古伊万里を出展いたします。

染付(そめつけ)

 酸化コバルトを発色の主成分とする呉須(ごす)絵具で素地に絵付けをしたのち、釉薬を掛けて高温焼成することで青色を呈する技法。伊万里焼の焼成が始まる1610年代から江戸時代が終わるまでの約250年間を通じて豊かな表現がみられます。


染付 磯尽文 輪花鉢
伊万里
江戸時代(17世紀後半)
口径43.5㎝


瑠璃釉(るりゆう)

 伊万里焼では素地の白色を生かす透明釉が基本ですが、これに呈色剤となる金属化合物を加えることで、様々な釉色をあらわします。
透明釉に呉須を混ぜ込むことで藍色を呈するのが瑠璃釉です。染付と同じく酸化コバルトを発色の主成分としています。呉須の含有量で濃淡に変化が生じるのが特徴です。


瑠璃釉 瓢形瓶
伊万里
江戸時代(17世紀中期)
高31.5㎝


青磁釉(せいじゆう)

 透明釉に1~2%の酸化第二鉄を混ぜ込んだ釉薬。還元炎焼成をすることで青緑色を呈します。釉薬の鉄分の量や焼成の巧拙など様々な影響が色調に出やすく、美しく焼き上げるのには職人の熟達した技と勘が必要であったとみえます。


青磁 瓢形瓶
伊万里
江戸時代(18世紀)
高25.2㎝



◇古伊万里の「あを」の共演

瑠璃釉×染付―酸化コバルトによる「あを」―

 呉須絵具で絵付けを施す染付と透明釉に呉須を混ぜ込む瑠璃釉は、いずれも酸化コバルトを主な呈色剤とします。「瑠璃釉染付」は呉須絵具で文様を描き、そこに瑠璃釉を組み合わせた作品のこと。瑠璃釉の掛かった染付の発色は、透明釉を掛けた場合よりも黒に近くなるのが特徴。趣深い落ち着いた作風は、青色同士の掛け合わせならではと言えるでしょう。


瑠璃釉染付 網干文 瓶
伊万里
江戸時代(17世紀中期)
高27.0㎝


青磁釉×染付―ふたつの「あを」―

 青磁釉と染付を併用した作品を「青磁染付」と呼んでいます。ただし、一口にそう言ってもその工程は様々。絵付け部分を白地に残して染付文様をあらわしたものや、青磁地に染付を施すものなど豊かなヴァリエーションがみられます。いずれも青磁釉の青緑と染付の青の共演が清々しい色彩をあらわしています。


青磁染付 樹鳥文 葉形三足皿
伊万里
江戸時代(17世紀後半)
口径28.0㎝


古伊万里の「あを」から覗く江戸のトレンド

 需要者の求めに応じて作られる伊万里焼には、当世の流行が反映されています。例えば江戸時代後期に当たる19世紀には、西欧から合成顔料の「ベルリンブルー」がもたらされます。名だたる浮世絵師たちが愛用した濃い青色の顔料を用いた浮世絵は、伊万里焼の呉須絵具の発色にも影響を及ぼしました。濃厚な青をあらわす染付からは、当時の流行が垣間見えます。


染付 東海道五十三次文 皿
伊万里
江戸時代(19世紀)
口径55.7㎝




同時開催


◇第3展示室「江戸時代の伊万里焼―誕生からの変遷―」

 江戸時代初頭に誕生した伊万里焼は、技術の発展や時代の変化に合わせて様式も移り変わっていきます。年代毎の様式の変遷を追いながら江戸時代の伊万里焼を通観いたします。


◇やきもの展示室「望月優 真希 二人展 伝統技術の可能性」

 一級技能士望月優と伝統工芸士望月真希が九州のやきもの産地である有田や波佐見で学んだ、古くから守られ培われてきた伝統技術の型打ち、轆轤、染付、イッチン技法など活かして、磁器土天草陶石を駆使した色んな表現に挑戦いたします。また伝統技術を活かしながらも今の生活スタイルにあう食器も提案いたします。



本展会期中の催し物のご案内


◇展示解説 『古伊万里の「あを」―染付・瑠璃・青磁―』の見どころ

 2階展示室にて、主な作品の見どころをご紹介いたします。入館券をお求めの上、ご自由にご参加ください。
■7月17日(月・祝)・9月9日(土) 各日14:00~(約45分)
■参加料無料
■予約不要


◇古伊万里入門解説

 古伊万里鑑賞をより楽しむための入門解説です。陶片に触れていただきながら、陶器と磁器の違いから、江戸時代の伊万里焼の作り方や様式変遷といった伊万里焼の基礎を解説いたします。当日、ご参加の方には特製資料を贈呈いたします。入館券をお求めの上、ご自由にご参加ください。
■8月12日(土) 14:00~(約45分)
■参加料無料
■予約不要
※2階ロビー『伊万里焼の作り方』と第3展示室『江戸時代の伊万里焼―誕生からの変遷―』での解説です。当日『古伊万里の「あを」―染付・瑠璃・青磁―』の解説はございません。


◇ラウンジ&ギャラリートーク「『Japan Blue』と古伊万里の青」

前半は1階ラウンジにて「Japan Blue」に繋がる幕末の青色の流行と伊万里焼の染付の青との関連を概説し、後半は2階展示室にて展示解説を行います。
■7月24日(月) 14:00~(約120分)
■先着30名様
■参加費 一般1,500円(税込/入館券を別途お求めください)
年間パスポート会員1,200円(税込)
■要事前予約
 ※下記予約サイトからお申込みください(受付開始7月7日(金)10時00分~)。
 《戸栗美術館催し物予約サイト》
  https://airrsv.net/toguri-reserve/calendar/




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  『古伊万里の「あを」-染付・瑠璃・青磁-』プレスリリース
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【お問い合せ先:公益財団法人 戸栗美術館】
TEL:03-3465-0070
FAX:03-3467-9813