伊万里・鍋島の凹凸文様

■会期:2023年10月6日(金)~12月21日(木)
■開館時間:10:00~17:00(入館受付は16:30まで)
※金曜・土曜は10:00~20:00(入館受付は19:30まで)
■休館日:月曜日・火曜日
※10月9日(月・祝)は開館
■入館料:一般1,200円/高大生500円
※中学生以下は入館料無料。
※10月14日(土)は創設者 戸栗亨のメモリアルデーのため無料開館いたします。
※上記の内容は予告なく変更となる場合がございます。予めご了承くださいませ。

・今展覧会のチケットをオンラインで事前にご購入いただけます。
MY Bunkamura(外部サイト)
https://my.bunkamura.co.jp/ticket/ProgramDetailMuseum/index/4579#4579box
※一般、高大生のみ。払い戻し、券種変更不可。各種割引はご利用できません。
※オンラインチケットのご購入にはMY Bunkamuraへの会員登録が必要です。

 出展作品リスト


展覧会趣旨


 今展では、やきものの表面に施された凹凸(おうとつ)の文様に注目します。取り上げるやきものは、江戸時代初頭に佐賀・有田(ありた)で日本初の国産磁器として誕生した伊万里焼(いまりやき)と、その技術を応用して徳川将軍家への献上品として創出された鍋島焼(なべしまやき)。これらのやきものの施文方法は筆による絵付けが主流ではありますが、中には表面を盛り上げたり、貼り付けたり、反対に削ったり、くりぬいたりという表現も見られます。
 こうした凹凸文様は、画像はもちろん肉眼であっても絵付けによる表現に比べると視認しにくいもの。しかしながら、凹凸文様をあらわすための技法は、型の準備や、ヘラや鉋(かんな)などの工具の使用など、伊万里焼や鍋島焼の基本成形技法である轆轤(ろくろ)挽きだけでは完成しない、ひと手間もふた手間も掛けられ、高い技術力も要するものです。
 伊万里焼・鍋島焼あわせて約80点の出展品から、一見気付きにくい、しかし繊細な凹凸文様をご堪能ください。



主な出展作品


◇特別展示室 「凹凸文様を作る主な技法」

 伊万里焼や鍋島焼では、凹凸文様を作るのに幾つかの主要な技法があります。「線彫り」や「透かし彫り」といった陰刻(いんこく)技法と、「貼付け」や「轆轤型打ち(ろくろかたうち)成形」「型押し成形」などの陽刻(ようこく)技法の手順を解説いたします。

染付 唐草透彫網文 三足香炉
伊万里
江戸時代(17世紀末~18世紀初)
通高9.8㎝

蓋部分を網目文や花文の透かし彫りで仕上げた香炉。唐草文と花文の控えめな絵付けや、小さく折り返した足も愛らしい優品です。



◇第1・2展示室 「伊万里焼の凹凸文様」

 17世紀前期から19世紀にかけての伊万里焼の陰刻・陽刻技法の変遷を追います。
伊万里焼の誕生当初からの基本は轆轤成形。しかし、前期から造形に対する志向は芽生えており、ヘラや鉋などを用いた素朴な凹凸文様が見られます。
 17世紀中期に型による成形技法が確立されると、陽刻技法が飛躍的に成長。17世紀後半にかけて、技術的に成熟していきます。
 17世紀後半から18世紀初頭に掛けては白磁食器が好まれた模様。無地もありますが、注視しなければ気付かないようなさりげない凹凸文様が施された、しゃれた食器が多数残されています。
 18世紀以降は他の工芸品を模した形状をはじめ、遊び心溢れる伊万里焼が残されています。そのリアリティを支えたのも細かな凹凸文様でした。

青磁瑠璃釉 竹虎文 三足皿
伊万里
江戸時代(17世紀中期)
口径23.8㎝

型による凸文様に合わせて3種の釉薬を掛け分け、竹虎文を表現した三足皿。凝った造形の名品です。



白磁 龍虎文 瓶
伊万里
江戸時代(17世紀後半)
高26.2㎝

茶筅形(ちゃせんがた)を基本に、口部は柑子口(こうじぐち)に、高台は六角に端正に整えた瓶。胴部には型で龍虎文をあらわし、地は刺突文(しとつもん)を施しています。
※刺突文:素地の乾燥前に、先端の尖った工具で突いて小さな穴をあらわしたもの。



白磁 菊花文 猪口
伊万里
江戸時代(17世紀後半)
高5.8㎝

型紙白絵で菊花文をあらわした猪口。白地に白の装飾を加えた繊細な作例です。器壁は光が透けるほどに薄く、軽い仕上がり。

     

◇第2展示室 「鍋島焼の凹凸文様」

鍋島焼の多数派も、轆轤成形による円形の深皿。しかし、前期には型打ち成形による凸文様を伴うものが少量見られ、江戸時代を通じて製作された青磁にも型打ちや型押しなどによる作例が残されています。

色絵 七宝菊文 稜花皿
鍋島
江戸時代(17世紀後半)
口径21.3cm

轆轤型打ち成形により稜花形とした前期鍋島の優品。全面に葉形の凸文様をあらわし、線描きを加えて七宝文としています。




同時開催


◇第3展示室「江戸時代の伊万里焼―誕生からの変遷―」

 江戸時代初頭に誕生した伊万里焼は、技術の発展や時代の変化に合わせて様式が移り変わっていきます。製作技術の発展や社会情勢の変化をご紹介しつつ、年代毎の様式の変遷を追いながら江戸時代の伊万里焼を通観いたします。


◇やきもの展示室「田渕哲朗作品展-陶と磁 二つの世界に遊ぶ-」

 「有田窯業大学での、濃密な二年間が終わるころ『磁器?陶器?どちらをやるの?』と数人の方から問われた記憶があります。以来、実に夥しい歳月が、目の前を流れ行き、気づけばいまだに、二つの世界にどっぷりと浸かっています。そうせざるを得ない理由(わけ)を、約20点を出展するこの小品展で感じ取っていただければ幸いです」(田渕哲朗)





本展会期中の催し物のご案内


◇展示解説 『伊万里・鍋島の凹凸文様』の見どころ

 2階展示室にて、主な出展作品の見どころをご紹介いたします。
■10月21日(土)・12月9日(土) 各日14:00~(約45分)
■参加料無料(入館券を別途お求めください)
■予約不要


◇ラウンジ&ギャラリートーク 「伊万里・鍋島の陰刻・陽刻技法とその変遷」

 前半は1階ラウンジにて伊万里焼と鍋島焼に見られる陰刻および陽刻の技法とその変遷を概説し、後半は2階展示室にて展覧会の展示解説を行います。
■11月27日(月) 14:00~(約120分)
※当日はご予約の方のみご入館いただけます。
 ※13時30分開館、17時00分閉館です。
■先着30名様
■参加費 一般1,500円(税込)(入館券を別途お求めください)
年間パスポート会員1,200円(税込)
■要事前予約
 ※下記予約サイトからお申込みください(受付開始10月6日10:00~)。
 《ラウンジ&ギャラリートーク予約サイト》
https://airrsv.net/toguri-reserve/calendar/





●プレス・広報ご担当の方へ
プレスリリースに掲載の作品および展覧会ポスター画像データをご用意しております。また、メディア関係者の方のご取材を随時承っております。ご希望の方は下記までお問い合わせください。

●PDFファイルをダウンロードしてご覧いただけます。

  『伊万里・鍋島の凹凸文様』プレスリリース
  写真借用申請書

【お問い合せ先:公益財団法人 戸栗美術館】
TEL:03-3465-0070